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ZOIDS-Unite- 第4話「砂漠の攻防」 4 


 彼は看板の裏に身を隠したまま、サッと辺りを見渡した。

 北口の外にスヴェン達の赤いレドラーが駐機されているのが見えたカイは、一瞬眉を ひそ めた後、さっき自分が来た方向へ引き返すように屋根の上を走り始める。

 このまま身を隠していては、彼らはそのままレドラーに乗り込みで空から攻撃してくるかもしれない。

 町中で容赦なく発砲して来たという事はそのくらい見境が無くなっていると考えて良いだろう。

 それなら多少危険でも自分を囮にレドラーから引き離す方が得策だ。

 カイの思惑通り、スヴェン達はご丁寧に三人揃って再びカイを追いかけ今来た道を引き返すように市場街を再び走って来ている。

 誰か1人でもそのままレドラーへ向かおうとは考えなかったらしい。

 そんな彼らの清々しいまでの単純具合にぼんやりと感謝しつつ、カイは屋根から屋根へ飛び移る。

 建物と建物の間が殆ど詰まっているお陰で、隣接する建物へ飛び移るのは簡単だ。

 彼は身軽に屋根から屋根へ飛び移りながら、時折眼下の市場街を見下ろし、こちらへ向かって来ている筈のザクリスとアサヒを探した。

 先程の通話でザクリスは「反対方向じゃねーか!!」と叫んでいた。

 という事はザクリスとアサヒが居るのは南口の方だ。

 ならばこうして引き返していれば早く合流出来る。

 程なくして、ついさっきまで自分が働いていた食料品店の前に差し掛かる辺りでザクリスとアサヒを見つけた。


「ザクリス! アサヒ!」


 カイが呼びかけるのと、彼を追って引き返して来ていたスヴェン達がザクリス達と鉢合わせたのは同時だった。

 瞬間、普段は穏やかなアサヒの目がキッときつくなる。

 彼は先頭を走って来ていたスヴェンの手と胸倉をすれ違いざまに掴むと、そのまま背負い投げを掛けた。


「ぐふっ?!」


 地面に容赦なく叩きつけられ悶絶するスヴェンをそのまま問答無用で押さえつけながら、アサヒはスヴェンが取り落とした拳銃を遠くへ蹴り飛ばす。

 すぐ後ろから走って来ていたオスカーとスティーヴがその様を見て慌てて拳銃を構えた。

 が、その時には既にザクリスが銃を構えていた。

 彼の右手の銃はオスカー達へ。左手の銃は地面へ押さえつけられているスヴェンへ向けられている。


「おっと。変な気起こすんじゃねーぞ。少しでも動いたらコイツの顔面に鉛弾ぶち込むぜ?」


 まるでアクション映画のワンシーンのような空気に包まれ、通りが一気に水を打ったように静まり返った……

 静かに火花を散らすかのように睨み合う手下2人とザクリス。

 ……しかし、その緊張の糸を容赦なく断ち切ったのは意外な味方であった。


「グオォー!!!」


 怒ったような鳴き声と共に、ユナイトが上空からオスカーとスティーヴへ容赦なく体当たりを掛けたのだ。


「でかした! ユナイト!!」


 カイはバッチリのタイミングで現れたユナイトに感謝しながら、ワイヤーリールを使って通りへ飛び降りる。

 ザクリス、アサヒ、カイの3人は揃って顔を見合わせると、愛機を駐機している南口の方へと走り出した。


「野郎! ゾイドで逃げるつもりだな!! オスカー! スティーヴ! 俺達も追いかけるぞ!!」


 スヴェンは立ち上がり様にそう叫び、すぐさま自分達のレドラーを駐機している北口へと慌ただしく走り出す。

 その様子を確認したユナイトは、カイ達を追いかけるようにすぐさま空へと舞い上がった。

 シーナは心配そうにそんなユナイトを見つめていたが、いきなりハッとしたように息を呑むと大声で叫んだ。


「ユナイトッ! 駄目!!」


 シーナは酷く焦った様子で、慌てて彼等の後を追いかけた……




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category: 第4話-砂漠の攻防

thread: 自作小説(二次創作) - janre: 小説・文学

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