ZOIDS-Unite- 第3話「荒野の二人組」 8
サンドコロニーはいつものように大勢の人で賑わっていた。
デススティンガーの襲撃事件で一度壊滅したが、その後の復興に伴い帝国と共和国の両国からの支援で更に大きなコロニーとなったこの場所は、以前より沢山の店舗が軒を連ね、食料品や生活雑貨以外にもゾイドのカスタムショップや各種金融機関などが新たに進出して来ている。
そして、カイ達にとっては見慣れた光景だが、シーナにとっては初めて目にする平和な町であった。
シーナはキョロキョロと辺りを見渡しながら、まるで幼い子供のように目を輝かせていた。
「ねぇカイ。コレ何??」
そう言って呼び止められるのも、もう何度目だろうか?
カイはシーナとユナイトが立ち止まっている店の前へ向かう。
生活雑貨とアクセサリーを扱っている店だ。
シーナが指さす先には、綺麗なペンダントが沢山並んでいた。
「ペンダントだよ。首に掛けるアクセサリー」
「皆こんな風にお洒落出来るの?」
「ああ。この時代じゃ普通だよ」
「すごーい……あ、これイーグルに似てる!」
「グォグォ!」
シーナが手に取ったペンダントには、大きく翼を広げたシルバー製の鷲が付いていた。
「イーグルも鷲型だからな」
そう言って笑ったカイは、シーナの頭をポンっと撫でる。
「今度買ってやるよ」
「え?! 良いの?!」
ギョッとした顔でシーナはカイを振り返った。
カイは大袈裟な奴だなぁ。と笑いながらシーナが手にしているペンダントをそっと受け取る。
「おっちゃん。コレ今度買いたいんだけど、取っといてもらったり出来っかな?」
「おう。構わねぇよ」
店主は笑顔でそう言ってペンダントを受け取ると、予約済みと書かれたタグを付けカウンターの奥の壁に掛けた。
カイはありがとう。と店主に笑い掛け、シーナとユナイトを連れて再び歩き出す。
シーナは少し心配そうな顔でカイを見上げた。
「ホントに良いの?」
「勿論! あ、でもその代わり貯金降ろせるようになるまでは我慢な」
「……うん! ありがとう!」
シーナの笑顔に少し顔を赤らめながら、カイは向こうの店の前で立ち止まっているザクリスとアサヒの元へ足を速める。
(なんかシーナにねだられると俺、なんでも買っちまいそうだな……気を付けよう)
と、考えながら。
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