ZOIDS-Unite- 第6話「約束のお守り」 3
「……これはお前の命綱だ。だから自分の身を護る時にだけ使え。それ以外の事には絶対使うな。もしそれが守れないなら……俺がお前を殺す。だろ?」
当時言われた言葉を噛み締めるように復唱しながら、カイはザクリスを見上げた。
ザクリスは静かに頷いてカイを再び見つめる。
「その言葉はただの脅しじゃねぇ。武器を持つって事の本質だ。だから当然、ブレードイーグルにだって同じ事が言える。ゾイドだって一歩間違えば簡単に殺戮の道具に化けちまうし、それを決めるのは乗り手の心一つだからな。これからシーナと一緒に旅を始める以上、その拳銃も、ブレードイーグルも、自分とシーナを守る為に使え。自分一人だけを守ってれば良かった頃とは比べ物にならねぇ程難しい事だが、約束出来るか?」
「……勿論。って即答したいとこだけど……正直言うとさ、まだ実感湧かねぇんだ」
カイはもう一度ホルスターを見下ろし、そっと片手をホルスターへ添えた。
「今まではその約束を守るの簡単だったけど……自分以外の誰かを守るって……その命を預かるって初めてだからさ。俺、ユナイトを起こす時に自分に誓ったんだ。最後までユナイトとシーナの面倒を見るって。勿論自分が決めた事だから、その誓いに後悔はない。でも、その為に一体何をすれば良いんだろう? って、いつも頭の隅で考えてる自分が居るんだ」
彼はザクリスの青い瞳を真っ直ぐに見上げて言った。
「だから、教えて欲しいんだ。甘ったれんなって言われるかもしれないけど……シーナを守る為に、その新しい約束を交わす為に、一番必要な事を」
ザクリスはそんなカイにふっと笑った。
「甘ったれんな。……て、言ってやろうかと思ったが……弟子の質問に答えてやれるのは師匠だけだよな」
彼はそう言ってカイの頭にぽんっと手を乗せる。
射抜くような真剣な眼差しで、彼は一言こう言った。
「絶対に死ぬな」
鋭さすら感じるようなその真剣な声とは裏腹に、名残惜しそうにカイの頭を一撫でして離れたその手は、驚く程優しかった。
「この意味は自分で考えろ。きっと、行き着く答えは俺と同じだ」
そう言ってニヤッと笑ったザクリスに、カイは一度だけしっかりと頷く。
「約束するよ」
「おう」
若い師弟が静かに微笑み合った時、ふと部屋の扉をノックする音が響いた。
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